憎らしい程君が好き
























別に、嫌いな訳じゃない。

一々ちょっかいをかけてくる貴方を、ウザイとは思うけど

嫌いな訳じゃない。

本当は嫌いになりたくて、でもなれなくて。

理由は自分でも分からない。



「ねぇー、宿題の答え教えてよー」



ほら、またムカっとくる。

そんなの自分で解きやがれ、なんて。

でも嫌いにはなれない。



「んー、やだ」

「えぇー!?」



えぇとはなんだ、えぇとは。

宿題は自分でやるのが当たり前だろう、と睨みを効かしながら目で訴える。

それでも貴方は気にしてない表情をして「教えて」としつこく言う。


ウザイウザイウザイ

本当に、本当にそう思ってるのに。

何故だか嫌いじゃない。



「教えてくれたって減るもんじゃないだろぉ?」

「減らなくても減っても絶対アンタには教えないー」



ケチーと言いながらプクリと頬を膨らませ、甘えるように「教えて」とまた言う。

ウザイウザイって思ってるのに、本当に嫌いになれなくて。

なんでって自分の中に問いかけても、答えてくれる者は居なくて。



「お・し・え・て・よv」



そう言って貴方は私のノートを欲しがるように手を伸ばす。



「絶対ヤダ」



そう言って私は払い落とすように貴方の手を叩いた。

私にとっては何気ないことのはずだったのに

彼の表情は一瞬強張って、思わず「あ」と悪いことをしてしまったという表情になる。


悪いのは貴方なのに。

自分ですれば良いものを私に「教えて」と強請るから。


そう思ってもやっぱり悪いことをしたなって

グルグルと頭のでどうしようと考えていると、彼がゆっくりと口を開く。



「俺のこと…嫌い?」

「へ…?」



突然の質問に、私は呆然とする。



「俺のこと嫌いって聞いてるの」

「なんで…いきなり…」



本当にいきなりだ。

さっきまで答えを見せてと強請っていたのにいきなり「俺のこと嫌い?」などと聞いてくる。



「だって、嫌そうな顔してる」

「…………」



それはアンタがいけないんでしょうと言えれば良いものを、言えない。



「嫌い?なら…遠慮しないで。もう話しかけないようにするから」

「っ」



心が叫ぶ。

イヤだと。



「嫌いなの?」

「きら…い、じゃない」



震えた声でそっと呟く。

その瞬間、ふわりとした感覚が私を包む。

何が起きたのだと、顔を上げれば彼の顔。

どうやら私は抱きしめられているようだ。



「何…してんの」

「良かった…って思って」

「え?」



今の彼は本当に嬉しそうな顔。



「嫌われてるかなって…思ってて、ちょっと不安だった」



少しだけ、切なそうな表情をする彼。

嫌われてるのかと不安があったならば、しつこくするのを止めれば良かったのに。



「でも違って…良かった…」



ぎゅっと更に腕に力を入れられる。

本当なら、気持ち悪いと言って、この腕を払いのければ良いのに。

彼の体温が暖かく、気持ちよくて、暫くこうしていたいと思った。



「…ねぇ、どうして嫌われるのが不安なの?」



ふ、と口にした言葉。

こんな無愛想な女に、嫌われていても何とも思わないはずだろうと。

そう思って聞いてみる。

すると彼は一瞬吃驚したような表情をして、その後すぐに真剣な…少し照れくさそうな表情をして

私を見て口を開く。



「好き、だから」

「え?」

「俺はお前が好きだから…」



その瞬間、私の顔が赤くなる。

鏡を見なくとも分かる。顔が熱い。



「ねぇ」



次に出てくる言葉は今の私にとって一番聞きたくない言葉。



「お前はどうなの?」



顔の温度が更に3度上昇。

彼の口端が少しつり上がる。

くそう、こいつ確信犯だ。



「ね、どうなの?」

「〜〜〜〜〜〜〜ッ///」



あぁ、もう言ってやる。

ここで誤魔化したって仕方ない。



「好き…だよ」



貴方がニヤリと笑ったのが分かる。

くそう…と思いつつも。
























憎らしい程君が好き















































お題の「憎らしい程君が好き」です。
またもや意味不明。
可笑しいです。一生懸命書いたはずなのに…。
ちゃんとした小説が書けない…。

駄目だ駄目だ駄目だ!!頑張ろう!!

こんな小説でも感想をくれると嬉しいです♪